はじめに
この記事では今から筋トレを始めようとしている40代、50代、それ以上の世代の方に向けて、自宅でのトレーニングメニュー、頻度、サプリメント、怪我の予防方法について私の経験を元にご紹介します。
私は49歳からトレーニングを始めましたが、最初の1年はトレーニングメニューの組み方や、重量設定の仕方、サプリメントなどの知識が無く、全て自己流でやってきました。その結果、筋トレを始めて一番筋肉が成長しやすいと言われている1年目にかなり損をしてしまったなと後悔しています。事前にもう少し勉強していればもっと早く理想の体型に近づけたはずです。
そこで、私が初心者に戻れたなら『こうやって進めていこう』と思うトレーニングメニューや頻度などを皆さんに紹介したいと思います。若者と違って、49歳から始めたからこその悩みや壁があります。40代、50代、それ以上の世代の方にも共通するであろう問題点と私なりの解決策を共有したいと思います。
初心者向けトレーニングメニュー(肩)
まず、私が考えるかっこいい体になるために積極的にトレーニングすべきと考える部位はの優先順位は、肩 → 胸 → 背中です。
皆さんは、中年だから肩幅なんて変わらないと思っていませんか、そんなことはありません、正しく鍛えれば50代でも肩幅が広がるのです。胸、背中も同じで厚い胸板と広がった背中にすることも出来るのです。
私は、温泉で自分の体を見た時にデブでなで肩、且つ肩の筋肉が落ちて矢印みたいになっているのが恥ずかしく惨めな気持ちになった事があります。それから肩を最重点に鍛え始めた結果、肩幅はちゃんと広くなりました。計測した訳ではありませんが、鏡で見る自分の体で一番変化したのは自信を持って肩と言えます。
ちなみに、105Kgから70Kgまで痩せた時に、ウエストは104cmから79cmになりましたが、上着のサイズは3L→LLとワンランクダウンです。これは、肩だけでなく胸や背中にも筋肉がついた結果だとは思いますが、肩の貢献度が一番だと感じています。なので、まず肩を鍛えることをお勧めします。
お勧め肩トレメニュー
1.ダンベルショルダープレス(主に肩の前部を鍛えます)
2.ダンベルサイドレイズ(主に肩の中部を鍛えます)
3.ダンベルリアレイズ(主に肩の後部を鍛えます)
1.ダンベルショルダープレス

① スタートポジションを作る
・両手にダンベルを持ち、肩の高さまで持ち上げる。(正面から見た時に肘の角度90°がスタートポジション)
・背筋を伸ばし、胸を軽く張る。(胸を上に突き上げるイメージ)
・足は肩幅程度に開き、安定した姿勢を取る。
・インクラインベンチの角度は1、2段倒すのがおすすめ。
*40代以降の方へのアドバイス
中年に限ったことではないのですが、現代人は体が硬い人が多く、特に肩まわりは硬い人が多いと思います。したがって、無理して腕を体の真横に持ってくる必要はありません。肩の前部に重さが乗る事が重要なので、スタートポジションで腕は少し(20〜30度程度)前に出してください。少なくとも慣れるまでは頭を支点に八の字で動作して問題ありません。
② ダンベルを押し上げる(プレス動作)
・息を吐きながら(または息を止めて)真上にダンベルを押し上げる。(前腕は地面と垂直のまま押し上げる)
・ダンベル同士をぶつけないように注意する。
・肘を伸ばしきらず、少し余裕を持たせることで関節への負担を減らす。
・反動を使わず、ゆっくりとコントロールした動きで行う。
③ ダンベルをゆっくり下ろす(ネガティブ動作)
・息を吸いながら、ゆっくりとダンベルを肩の高さまで下ろす。
・勢いをつけて下ろさず、コントロールしながらゆっくりと。
・下ろしたときに肘が過度に下がりすぎないよう注意する(肩に負担がかかるため)。
・ダンベルを下ろした位置で一瞬止め、再び①プレス動作へ。
④ 動作回数・セット数
・8~12回を1セットとし、初心者は3セットを目安に行う。(セット間は2、3分インターバルを取った方が良い)
・重量は1セット目が10回で限界になる重量で設定し、フォームを崩さずに行うことが大切。
(例:1セット目10回、2セット目9回、3セット目8回)
・3セット目が10回以上できるようになったら、1、2kg重量を上げる。
⑤ ポイントと注意点
・フォームを意識する → 反動を使わず、ゆっくりと動作を行う。
・肩に痛みを感じたら中止 → 無理せず軽い重量からスタートする。
・腰を反らしすぎない → 特に立って行う場合は、腰への負担を避けるためにお腹に力を入れる。(お腹を固めるイメージ)
2.ダンベルサイドレイズ

① スタートポジションを作る
・手にダンベルを持ち、足を肩幅に開いて立つ。
・胸を張り両脇に風船を挟んでいるイメージで肘を少しまげます。
・肘を気持ち上に持ち上げダンベルの重さが肩に乗った感覚を感じます。
(最初は難しいと思いますが、徐々に感覚が掴めてくると思います。)
・軽く膝を曲げ、背筋をまっすぐにします。(腰が反らないよう注意)
② 動作
・肘を軽く曲げた状態で、両腕を肩の高さまでゆっくりと上昇する。(真横である必要はありません。30度ほど斜め前が安全に動作出来ます)
・手首が肩より高くならないように注意しながら、腕を外側に開くように動きます。(ダンベルを放り投げるイメージ)
・三角筋中部に負荷を感じるポイントで一瞬静止する。
・ゆっくりと元の位置に戻し、筋肉に負担を感じながらコントロールして下ろす。
・ダンベルは一番下まで下ろさず、筋肉に負荷が感じられる位置で止める。
・動作を繰り返す。
③ 動作回数・セット数
・12~20回を1セットとし、初心者は3セットを目安に行う。(セット間インターバルは2分ほど取りましょう)
・重量は1セット目が15回で限界になる重量で設定し、フォームを崩さずに行うことが大切。
(例:1セット目15回、2セット目13〜15回、3セット目12〜13回)
・3セット目が15回できるようになったら、1セット目20回を目指す。
・さらに3セット目でも20回できるようになったら、1、2kg重量を上げる。
④ポイントと注意事項
・反動を使わない:初心者のうちは反動を付けて動作すると効果が薄れ、ケガのリスクが高まります。
・肘を伸ばしすぎない:肘をほんの少し曲げることで、肩に正しく負担がかかります。
・肩をすくめない:僧帽筋ではなく三角筋に使えるため、肩を下げたまま動作する。(首を長く保つイメージ)
・正しい重量を選ぶ:重すぎるとフォームが崩れやすいため、初めは2Kg程度で十分です。
3.ダンベルリアレイズ

①スタートポジションを作る
・両手に軽めのダンベルを持ち、足を肩幅に開く。
・前傾姿勢をとる(背すじを伸ばし、約45度〜90度の前傾姿勢をキープ。)
・軽く膝を曲げて、上半身を前に倒す(背中が丸まらないように注意)。
②動作
ダンベルを持ち上げる
両腕を軽く曲げた状態で、肘をやや外側に向けながらダンベルを横に持ち上げる。
肩甲骨を寄せすぎず、三角筋後部を意識して動作を行う。
ゆっくりと元の位置に戻し、反動を使わずに繰り返す。
③ 動作回数・セット数
・10~15回を1セットとし、初心者は3セットを目安に行う。(セット間インターバルは2分ほど取りましょう)
・重量は1セット目が15回で限界になる重量で設定し、フォームを崩さずに行うことが大切。
(例:1セット目15回、2セット目13〜15回、3セット目12〜13回)
・3セット目が15回できるようになったら、1、2kg重量を上げる。
*筋力向上を目的に月に1回は1セット目が6〜8回程度の重量で行うと良い。
④ポイントと注意事項
・軽めの重量で丁寧に行う(重すぎると僧帽筋ばかりに負荷がかかる)。
・肩ではなく、後部三角筋を意識して動かす。
・上体を起こしすぎないように注意する(前傾姿勢を保つ、腰をそらさない)。
40代、50代がきをつけるべき事
肩のトレーニングを行う時に40代、50代が気をつけないければならない事は、ケガです。
私は肩を重点的に鍛え始めて3〜4ヶ月経った頃から、サイドレイズを行うと肘が痛くなるようになってきました。最初はサイドレイズの時だけ痛かったのですが、その内、普段の生活でも痛みを感じるようになり、しばらくサイドレイズが出来なくなってしますました。それから3ヶ月くらい経ってから以前よりも軽い重量でトレーニングを再開したところ痛みがなかったので、軽い重量から初めて見ましたが、肘が突っ張るような感覚があり、その頃から肘を保護するエルボースリーブをつけるようになりました。
扱う重量=筋肥大は確かにその通りだとは思います。しかし、我々中年は関節の状態を考えなければなりません。私はサイドレイズで自分の適性より重い重量を無理に使い続けた結果、肘をケガしてしまい、しばらくサイドレイズが出来ない状況が続き、結果、時間を失ってしまいました。
皆さんはこのようなことがないように、トレーニング前後のストレッチをしっかり行っていただきたいです。
また、最初からエルボースリーブで肘関節を保護してトレーニングを始めるのも良いと思います。